今回は1周年を迎えたサンリーホーム金沢店について、小林会長に直撃取材!サンリーホームが金沢市に進出して2店舗になったことで、知名度アップや求人応募の倍増などさまざまな面でプラスの効果があったようです。この1年を振り返った上で、次の1年に向けた構想についてもじっくりと伺いました。

(プロフィール)

小林 絹代(Kobayashi Kinuyo) 
株式会社サンリー・ホールディングス取締役会長。実業家の父のもとに生まれる。結婚・離婚を経験し、金沢の不動産会社に勤務したのち2007年に独立。サンリーホームを創業する。翌年、株式会社サンリーホーム(法人)に組織変更。人生のモットーは「念ずれば花開く」。

かほく市から金沢市へ。さまざまな好影響を生み出した大きな一歩

ーーサンリーホーム金沢店が1周年を迎えました。今の率直な感想をお聞かせいただけますか。

小林会長:金沢店は福久に出店しましたが、かほく市の本社と福久は距離的に近いですよね。始めは近くて店舗を出す意味を見出せるのかなとも思いましたが、今まで店舗1つでやってきた中で、いきなり遠くに離れるよりは近いほうが弊社として金沢以北方面を両店で、しっかり地盤堅めが出来るというメリットがあります。それと社員同士、頻繁にコミュニケーションを取りながら進めていくことができています。

ーー距離的には遠くないですが、結果的にそれが良かったのですね。どんな変化がありましたか?

小林会長:金沢市への出店がお客様へのサービス向上につながっています。かほく市まではちょっと遠いけど、金沢店なら近いし内見もしてみたいというお客様が増えました。また、かほく店だけだと金沢の物件が無いと思われることもありましたが、金沢店のおかげで金沢市内にも物件があると思ってもらえる。以前よりも問い合わせがかなり増えていますね。

ーー求人の面でも良い影響があったそうですね。

小林会長:かほく市1店舗の時は、社員を募集しても応募が少なかったんです。それが、金沢市にも店舗があるなら応募してみようかなという方が増えて、応募数は以前の何倍にもなりました。若い方の応募も増えてうれしい限りです。金沢に店舗が1つあるだけで、知名度がアップしてきたと実感していますし、やはり金沢店があって正解でした。

お客様にもっと喜んでもらいたい。広がる”感謝の連鎖”

ーー金沢店の反響はいかがですか?

小林会長:サンリーホームでの売買と賃貸の仲介に加え、サンリーハウスで新築の一戸建てやセミオーダー、アパート建築も受注しています。すべて同時進行でやっていますので、少人数ですが皆がフルに活動してくれています。おかげさまでとても忙しく、サンリーハウスの方も、社員をもっと増やさなくてはという状況ですね。

ーー新築の物件はやはりニーズが高いのでしょうね。

小林会長:そうですね。今続々と管理物件が増えていまして、金沢・かほく・七尾地区方面の新築物件も多くあります。新築のアパートは目新しいので、新婚さんもよく見に来られます。それとかほく市等のアパートの補助金制度も弊社にとって心強い施策ですね。

ーーかほく市でマイホームを建てたい、という方も増えているんでしょうか?

小林会長:かほく市は金沢市に比べて坪単価が低く、戸建のマイホーム取得奨励金制度もとても充実しているんですよ。それで魅力的に感じる方が結構いらっしゃいますね。それから当社には女性の設計士がいるので、家事動線や収納など、女性目線の工夫を取り入れた間取りを提案しています。その点でも人気を集めているのではないでしょうか。

ーー賃貸と新築戸建ての両方をお願いできるのも、金沢店の強みですよね。

小林会長:そうなんです。アパート管理をしていると、2年に1回の更新のタイミングで、子どもができたからそろそろ家を持ちたいという相談があったりします。賃貸から土地や新築の戸建てを希望される、それが良い流れなんですよ。

ーー機会を逃さない、ということですね。

小林会長:賃貸でお付き合いがある間に、仕事やライフスタイルなどが分かり、スムーズに提案しやすいんです。アパートの契約中に当社へ色々な問い合わせがありますが、その対応で「こういう人たちがやっている会社なら信頼できるな」と思っていただける部分も大きいと思います。

ーーお客様の要望を受けて、新築も始めたという部分もあるのですか?

小林会長:始めは建築や分譲はやっていなかったんですね。でも、お客様から「家族が増えたから土地を探したいんだけどサンリーさんはもってないの?」とか「新築はつくらないの?」とか色んな話があって、じゃあうちでやってみようかとやり出したのがきっかけです。お客様の要望で業態が少しずつ広がっていきました。お客様に喜ばれることをすればもっと喜ばれるし感謝される。まさに”感謝の連鎖”ですね。業種が広がることで、サービスの向上にもつながっていると感じています。

より快適な住空間を追求するために、日々改革を続け次の1年へ

ーーこの1年で印象に残った施策、できごとはありますか?

小林会長:コロナ禍で客足が遠のいていて、オープン当初は金沢店もお客様が少なかったんです。それで一度お披露目をする機会にと考えてイベントを企画しました。光美容のエステとマッサージの無料サービスと、輪投げや射的など、夏祭りの露店のようにお子さんが楽しめる内容にしたんですが、2日間で約100人以上の方に来ていただきました。

ーー以前、SunRi’s Careerの記事で取り上げさせていただきました。お子さんたちが遊んでいるところに小林会長もいらっしゃいましたね。

小林会長:そうなんですよ。私も童心に帰って子どもたちと一緒に楽しみました(笑)。1回帰ってまた来られる方もいて、楽しんでくれて。エステでご協力いただいた方も、それがきっかけで今も通っているお客様がいるそうで感謝されたり。開催して本当に良かったなと思いました。

ーーオープンから1年が経った今、金沢店のメンバーに求めることは何ですか?

小林会長:1つは、社員が増えると業務の色んな部分が抜けてしまう可能性があるので、社員間でコミュニケーションをより密に取ってほしい、ということ。2つ目は、自主的に積極的に行動を起こす人であってほしい、ということです。それがお客様のサービスにつながりますし、すごく喜ばれることだと知ってほしい。そして3つ目は、長時間勤務するので、みんな仕事を楽しんで働いてほしい。私自身、会社勤めの時代も会社に行くことがすごく楽しかったんです。そういう気持ちでやってほしい。賃貸業務担当の社員が「これが私の天職だ」と話してくれたり、今社長である息子も「私の天職だな」と言ってくれたことがあったんですよ。その言葉を聞いて、私もとてもうれしくなりました。

ーー分社化してホールディングス化され、常に変化を続ける中でどんなことを感じておられますか?

小林会長:拡大しようと考えたわけではなく、皆さんに喜ばれることをもっとしたいという気持ちから、拡大につながっているんですね。「より良いものを」という想いが強いので、業態も増えざるを得ない。住まいや住環境に関することなら全て、取り入れていきたいです。また、サンリー・ホールディングスは全グループ会社を統括する会社でもありますので、今後も心して家族のように社員や会社を守っていかないと、と気を引き締めています。そして、あまり奢らないように。「実るほど頭の下がる稲穂かな」ということわざもありますが、それに尽きると思いますね。

ーー家族のように、というお話もありましたが皆さん社内でのコミュニケーションをしっかりされて、本当に意思疎通がとれていますよね。

小林会長:1人でも話を聞いてない、という状況は困るので、もれがないように会社の中でグループチャットを作って、全て一斉に配信する工夫もしています。1人で悩むのではなく、困ったことがあればみんなに相談して解決していこうと。そういう姿勢のほうが仕事もスムーズですよね。

ーー会長のお声かけで、モチベーションが上がり、ちゃんと見てもらえていると感じるという声も社員の方から挙がっていました。

小林会長:ありがとうございます。わたしは本社にいるんですけど、金沢店へもなるべく出向いて、社員皆に声をかけるようにしています。

ーー金沢店の2年目に向けた施策についてお聞かせください。

小林会長:当社のコアバリューは「挑戦と革新」です。改革については、社長とわたしや役職の人たちが常に相談して、良いと思ったことは即行動に起こすようにしています。ですから、2年目に向けてというよりは日々改革をし続けていきたい。今は自宅でリモートワークをする方も多いですし、家具や家電にも重きをおいていきたいと考えています。これからは住環境だけではなく、住空間全てを快適にしていきたい。もっと良いものを追求して、居心地の良い住まいを提供していきたいです。

ーー金沢での新店舗オープンが、本当に多くの面でプラスになっているんですね。店舗が増えると、社内がバラバラになってしまうケースもありますが、会長のお考えがしっかり浸透していて、コミュニケーションがとても大事にされているからこそ、混乱もなくスムーズに進んでいけたのだと納得しました。今日はありがとうございました!